何故、無酸素なのか? konishi hirofumi official web site

何故、8,000mを無酸素で挑むのか? 何故、世界で最も過酷で厳しい冒険に挑むのか?

8,000mという世界は、酸素・気圧が平地の三分の一という世界です。
例えば、羽田空港から関西空港までの飛行時、飛び立って約20分後に安定飛行に入り、安全ベルト着用のサインが解除されます。そのあたりがちょうど8,000m付近にあたります。その辺の山の気温はマイナス15〜マイナス45度という世界です。私は、敢えて、その過酷な条件に無酸素でチャンレンジしています。
それは第一に、 8,000mという未知の世界を『天から与えられた己の心臓と肺だけで登りたい』、己の身体のみで8,000mの全てを感じたいからです。8,000mで毎分4Lの酸素を吸っていると、外見上は8,000mにいたとしても、身体の内部は6,500mあたりの環境となんら変わらないということです。
第二に、大好きな山の自然に負荷をかけないということです。通常、多くの登山家は、何十人ものスタッフを従え、大量の酸素ボンベを使用します。使用されたボンベは、そのまま山に捨てられているのが現実です。ものすごいボンベの量が、大好きな山々に捨てられているのです。私は、自分のスタイルを追求した結果、最小限のスタッフと装備、そして、酸素ボンベを使わない、捨てないという考えに行き着いたのです。